★はじめに★
皆さんも「フレイル」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?
「フレイル」とは、直訳すると「虚弱」となり、健康と要介護の中間の状態のことをいいます。
身体的なフレイルだけでなく、外出をしなくなったり孤食が増える”社会的フレイル”、うつや認知機能低下などの”心理的・認知的フレイル”があります。
それぞれが絡み合うことで、要介護や寝たきりへとどんどんフレイルは進行します。
そしておくちの虚弱のことを「オーラルフレイル」といいます。
「オーラルフレイル」はフレイルを進行させ要介護や寝たきりのリスクを高める重大な原因であるとして、近年とても注目されています。
オーラルフレイルの進行を自覚していない人が多いのですが、「最近よくむせる」「食べこぼしが増えた」「喋りにくくなってきた」などの些細な悩みが実はオーラルフレイルの前兆です。
おくちには生きる為に大切な、たくさんの働きをもっています。
「からだの健康はおくちから」という言葉があるように、おくちの健康を後回しにして、からだの健康を保つことは難しいことです。
おくちの機能が衰えオーラルフレイルになると、食べられる食品が減ることで栄養不足となり、それにより身体の機能も衰えフレイルが進行し、社会とのつながりが減少してしまうなど、ドミノ倒しのように次々と悪くなっていきます。
むし歯や歯周病に気を付けることはもちろんですが、おくちの機能低下を早期発見し、ドミノが倒れていかないようにオーラルフレイルの時点で対策をとることがとても大切です。
さらにオーラルフレイルは、要介護リスクや死亡リスクを2倍以上高くするという研究結果も出ています。
世界でもトップに入るくらい日本人の平均寿命は長いですが、寝たきりの期間も長いと言われています。
オーラルフレイルやフレイルの時点で気づいて対策を行えば、防ぐことができる、健康へ戻すことができる老いもあります。
オーラルフレイル対策を行うことで老いの坂道を緩やかにすることが可能です。
ただ単に長生きをするのではなく、ピンピンコロリを目指し、健康で楽しいシニアライフを過ごしませんか?